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プロデューサー育成が急務 アジアビジネスの要諦は? 「日経ビジネススクールアジア 兵庫特別セミナー」リポート

 「アジアビジネスに出ていくには、伝えたいことを伝え、人を巻き込んでいくプロデューサー人材を育てることが欠かせない」――。兵庫県姫路市で先日開かれた「日経ビジネススクールアジア 兵庫特別セミナー」で、タイのチュラロンコン大学サシン経営管理大学院日本センター長の藤岡資正氏はアジアビジネスを展開する要諦をこのように語った。日本の地方都市に拠点を置く中堅・中小企業は今後アジアビジネスに活路を見いだせるのか。その可能性を探ったセミナーの様子をリポートする。

■変化のスピードが速いアジア

藤岡資正氏は、現地を知る立場からアジアビジネスの魅力を語った 藤岡資正氏は、現地を知る立場からアジアビジネスの魅力を語った

 会場となったのはJR姫路駅前、かつて都市銀行の支店だった雰囲気のある洋館をウェディング施設にリノベーションした「アルモニーアッシュアットステイトヒメジバンク」。1階のホールには姫路の中堅・中小企業の経営者ら約120人が集まった。

 第1部の基調講演に登壇したのが藤岡氏だ。名古屋商科大学大学院の教授であり、タイのビジネススクールでも教壇に立つ傍ら、多くの日系企業のアジア展開を支援する活動にも精力的にかかわっている。そうした理論と現場の最前線双方を知る立場から見ると、今のアジア、特にタイ・メコン地域はどのような可能性を秘めるのか、「アジアでの価値の創造と獲得」をテーマに講演は始まった。

 「アジアは変化のスピードが速い」と、まず藤岡氏は強調した。こうした変化の時代には理論や既存の戦略から出てくる公式が通用しなくなる。「アジアビジネスではとにかく試してみることが大切」と言い、「答えは無数にある。試す中からその答えにたどり着いていく、走りながら考えるプロセスが必要になる」と話した。

 さらに、電気自動車(EV)や自動運転技術の進展を例に引きながら、自動車産業とIT産業の壁がなくなり、思ってもみなかった参入者の登場や、競争のルールが一変するという事態がアジアビジネスの世界でも当たり前になるとし、そこで必要となる人材像として、「業種の壁を越えてビジネスを結び付けられるプロデューサー」「レジリエンス(回復力)を備えたスマートピープル」といったキーワードをあげた。

■地域企業の可能性、新興国にあり

会場には中小企業経営者ら約120人が集まった 会場には中小企業経営者ら約120人が集まった

 基調講演を受けた第2部では、セミナーを主催した日本経済新聞社の面々や、タイに進出している地元姫路市に本社のある神姫バスの長尾真社長が加わって、藤岡氏とともにアジアビジネスの可能性や課題を話し合った。

 神姫バスのような路線バス事業を主力とするバス会社が海外進出するのは、珍しい事例だろう。人口減少社会に突入した日本では、バス事業は伸ばそうにも限界が見えている。長尾社長は「伸ばすならエリア拡大しかない。新興国市場なら可能性がある」とタイ進出の背景を説明した。現在タイで展開しているのは、運転手付きリムジン事業とタイから日本へのインバウンド送客事業、それにビーチリゾートでのコンドミニアム事業の3つだ。

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