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ダイバーシティーを国際競争を勝ち抜く切り札に・日産志賀氏

 志賀氏は「日産もかつてはモノカルチャーな組織だったが、1999年の仏ルノーとの提携がターニングポイントとなった。仏ルノーとの提携はカルチャーショックだった」と振り返る。提携後、志賀氏のチームにルノーから1人のフランス人が加わったという。「いつも通りの主張のない、典型的な日本の会議が終わると、彼は私に『なぜ議論することなく、この結論を出したのか』と聞いてきた。面倒だなと思い、『ほかにどのような結論があるのだ』と言い返したところ、彼はたくさんの意見を持っていた」という。志賀氏は「私は彼が持っていた意見に驚いたと同時に、自分がこれまで、日産という色メガネをかけて物事を見ていたことに気がついた」と、自らの経験からダイバーシティーの重要性を説いた。

■優秀な人材に国境は関係ない

Photo : ArayZ Anirut Adumm Photo : ArayZ Anirut Adumm

 日産での国を超えて優秀な人材を発掘するための取り組みとして、志賀氏は「NAC(ノミネーション・アドバイザリー・カウンシル、人材発掘委員会)」を紹介。NACには研究開発(R&D)や生産といった「ファンクショナルNAC」、日本やアメリカなど主要地域から成る「リージョナルNAC」があり、このクロスチェックで優秀な人材が「コーポレートNAC」にノミネートされるという。「日産の社員であれば、国籍も年齢も性別も関係なく、世界のどこにいても、重要な役割を果たすチャレンジができる仕組みだ。多くの海外拠点の管理者が、日本人ではなく現地人材に任されている」と志賀氏は説明した。

 志賀氏はこのほかにも、日産が多様性を活用するための人材育成と組織の開発方法や、人材育成プログラムに取り入れているアクティブラーニング(能動的学習)について解説。「多様性のある組織はビジネス拡大の機会をもたらす。当社も国籍を越えて多くの企業とパートナーシップを結んでいるが、国際競争で生き残るのは容易ではない」と述べた。

 志賀氏は「いくら海外に拠点を設けても、日本から送り込まれた日本人が経営を主導している、あるいはM&Aでも日本から現地企業へ日本人を送り込み、日本のやり方を押し付けているようでは、それを真のグローバル展開と呼ぶことはできない」と指摘。「真のグローバル展開は、パートナー同士がお互いの経験やビジョン、戦略を共有し、国籍を越えたマネジメントチームを構築することで実現する」との考えを強調した。

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