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革新的なビジネスモデルを創造するには? スイス・ローザンヌ大学 イヴ・ピニュール教授が講演

 ではテスラのチャネルは。「大手の自動車メーカーとは違います。ディーラーではなく、モールの店舗で直接販売もあれば、ウェブサイトからの販売もあります」という風にピニュール教授は解説を加えながら、9項目の空白部分を埋めてゆく。このようにして革新的な企業のビジネスモデルを1枚のシートに整理整頓してゆくのだ。このやり方だと、確かにテスラという会社の姿がはっきりと見えてくる感じがする。

 ピニュール教授は、企業がビジネスモデルを変革する際には「まず仮説を立て、それを何度も検証し、テストを繰り返す必要がある。しかし、そんな簡単に正解は見つからない。試行したその商品はいいと、仮に顧客が言っても、実際の場面で購入するとは限らない」という。しかも「トップマネジメントは保守的なものだ」と語る。

■変革は根気とカイゼンの賜物

根来龍之・早稲田大学ビジネススクール教授(右)と来日したピニュール教授 根来龍之・早稲田大学ビジネススクール教授(右)と来日したピニュール教授

 では、どのようにしてビジネスモデルを変えるのか。「ネスレの例を話しましょう。同社のモデルを大きく変えたエスプレッソのマシンの話です。考案した研究所の1人の研究員がイタリア旅行の時に思いついた。おいしい、新鮮なコーヒーはどのようにしたら飲めるのかと。そこでマシンを開発した、だが全然最初は売れなかった。トップマネジメントも慎重だった。そして期間内に100台売れなければ打ち切りだと迫った。開発者は必死で改良して、そして何とか売り切った。これが、今では50億ドルのビジネスになっている。根気とカイゼンの賜物です」とピニュール教授は語る。

 一方、早稲田の根来教授は「ビジネスモデル策定の5つのカンドコロ」について講演した。JOB(仕事)理論、バリューイノベーション、現実との往復、仮設の設定、再設定、制約はずしと組織心理、自己強化のロジックの5点について論じた。同記念講演会は早稲田大学ビジネススクールと日本経済新聞社の人材教育事業「日経ビジネススクール」が共催した。

(代慶達也)

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