Joe is a tough negotiator, a “heads I win, tails you lose” type of guy.
(ジョーはやり手で、どっちに転んでも損はしないというタイプの男です)
Vocab Aid:
tough negotiator(手ごわい交渉者)
ものごとを決めるとき、例えば草野球などで先攻・後攻をどうするかというようなときは、コインを放ります。どっちが先に打つか守るかは、落ちたコインの裏表で決める。コインの「表」のことを英語ではheads(頭)と言います。「裏」はtails(お尻)。と言うことは、heads I win, tails you loseは「表が出たら私の勝ち、裏なら君の負け」ということになりますね。つまり、「表」が出ようが「裏」が出ようが勝つのは「私」(I)というムシのいい理屈。言葉を変えれば、「どっちに転んでも(私は)損はしない」――。これがこのフレーズの意味するところです。
How to use:
- Why do you dislike Joe so much?
- I'm irritated by his “heads I win, tails you lose” way of living.
- あなたは、どうしてそうジョーが嫌いなの?
- どっちに転んでも俺は損はしないという、彼の生き方にイライラさせられるんだよ。
Further Study:
どっちに転んでも損はしない段取りをつけられる人は、それはそれでなかなかの人物とお見受けします。しかし、上には上があるもので、「裏」と出ようが「表」と出ようが積極的に儲けようとする人もいる。「損をしない」だけでは納得できない人。相反するものから同時に利益を得ることをbutter ~'s bread on both sides(パンの両面にバターを塗る)と言います。一方では平和産業に投資して利益を上げながら、もう一方では軍需産業の株で儲けを狙う――。典型的な例を挙げるとすれば、まあこういうことです。
The mayor buttered his bread on both sides by backing environmentalists for public support, while investing secretly in oil companies.
(市長は両方で得をしようと、環境保護論者に肩入れして一般の支持を得る一方、密かに石油会社に投資しました)
Let’s do so. This way, we can butter our bread on both sides.
(そうしよう。そうすれば両方で儲かる)
コスモポリタン・インスティテュート(CI)