John is just a figurehead. His father-in-law is the power behind the throne.
(ジョンはただのお飾りで、義理の父親が黒幕です)
Vocab Aid:
figurehead(名ばかりのリーダー、傀儡)
芝居の舞台で背景を隠すために使う黒い幕が「黒幕」ですが、私たちが日常この言葉を口にするときは、ほぼ決まって陰の実力者のことを指します。表だった動きは見せないけれど、裏で「ああせい、こうせい」と指示する人。有名なところでは戯曲『マクベス』のマクベス夫人がそうですね。小心者の夫をそそのかして先王を殺害させます。夫はめでたく王位につきますが、それもこれも妻のおかげですから、彼女に頭が上がらない――。この話から出来たフレーズではないにしても、陰の権力者のことを英語ではpower behind the throne(王座の後ろの権力)と言います。表の権力者に後ろから「ああしろ、こうしろ」と指図する人のことで、我々流に言えばまさに「黒幕」。
How to use:
- Who decides things in this company―the president or the managing director?
- Actually, it’s the president’s wife. She is the power behind the throne.
- この会社では誰がものごとを決めるの?社長なの専務なの?
- 社長夫人だよ。彼女が黒幕なんだ。
Further Study:
わが国でも最近「キングメーカー」という言い方をちらほら耳にすることがあります。誰を総理大臣にするかを決めたりするときに、その発言が大きくモノを言う人のこと。kingmaker(王を創る人)――。これが「黒幕」の意味になることは、先のマクベス夫人の例からも明らかですね。He who pays the piper calls the tune.(笛吹きにカネを払う者が曲を指示する)という言い方もあります。世の中はカネを出す人が指図をするものだという意味の諺。「カネも出すけど口も出す」人のことで、これも「黒幕」のひとつのタイプと言えます。
- Who’s going to decide who runs this new company? Who is the kingmaker here?
(誰に新会社を任せるかは誰が決めるの?誰がキングメーカーなの? - It’s Mike, of course. He who pays the piper calls the tune.
(マイクに決まってるじゃないか。カネを出した人間が黒幕になるんだよ)
コスモポリタン・インスティテュート(CI)