出世ナビ 記事セレクト

英文会計はこう読め

キャッシュフロー計算書見れば 経営者の意思がわかる 第8回 キャッシュフロー計算書の8つのパターン

 次にキャッシュフローの8つのパターンについていくつか例を挙げて説明しましょう。例えば、⑤番の「-、+、+」パターンです。これは調子の悪い会社の典型です。

 営業キャッシュフローがマイナスになっています。営業収入より仕入支出や給料支払などの営業支出のほうが多い会社です。つまり、営業活動を行えば行うほど現金が足りなくなっている状態です。こんな会社に天からお金が降ってくることはありません。どこからかお金を集めてこなければなりません。財務キャッシュフロー(Financing cash flows)がプラスになっています。つまり、借入金や社債の発行によってお金を集めてくるわけです。

 さらに、⑤番の「-、+、+」パターンでは、投資キャッシュフロー(Investing cash flows)までプラスになっています。投資キャッシュフローがプラスというと、投資活動を積極的に行っていると誤解しやすいのでが、そうではありません。投資キャッシュフローがプラスということは、投資活動によって現金が会社に入ってきているということです。つまり、自分が持っている土地や株券などの資産を売却してお金を集めているわけです。

 キャッシュフロー計算書のパターンが「-、+、+」の会社は、営業活動をやればやるほどお金が足りなくなっていて、その不足分を他人から借りたり、自分の体を切り売りしたりして、なんとかお金をつないでいる会社なのです。こんな状況が長く続けば会社はダメになってしまいます。

 逆に、③番の「+、-、+」パターンは調子がよくて将来戦略が明確な優良企業の例です。調子のよい会社ですから、もちろん営業キャッシュフローはプラスで、営業活動によって現金が増えています。将来の事業戦略が明確な会社は、将来に向けて積極的に設備投資をしたり、戦略を実現するために企業を買収したりします。ですから投資キャッシュフローはマイナスです。この将来の投資や企業買収に必要なお金を、自分で稼ぎだした営業キャッシュフローだけでなく、銀行からの借入れや株の発行によって調達してきます。なので、財務キャッシュフローがプラスになっているのです。

  • 「伝わる文章力トレーニング」講座

    続きを読む

  • 基礎から学ぶマーケティング

    マーケティング思考の「基本の型」が1日で身につく続きを読む

  • 管理会計マスターコースⅠ・Ⅱ

    業績管理から戦略策定まで、経営管理に必要な知識・ノウハウ続きを読む

バックナンバー

NIKKEI STYLE

最新記事一覧

おすすめの講座

  • 日経緊急解説LIVE
  • EE研究会
  • 便利な使い方
  • 日経からのお知らせ枠・社告欄