The land he bought turned out to be swampy. It’s not worth a red cent.
(彼が買った土地は沼地でした。一文の値打ちもありません)
Vocab Aid:
turn out to be ~(~であることがわかる) swampy(沼地状の)
「文(もん)」という江戸時代の貨幣単位はもうとっくになくなっているのに、私たちは未だに「そんなもの、一文にもならん」などと言いますね。軽侮の念がこもった言い方です。同じことを英語で言うとすればnot worth a red cent(赤いセントの価値もない)。「赤いセント」とは「ペニー」と呼ばれる、アメリカの1セント硬貨のことです。1ドルを100円とすれば1円という勘定になる。つまり「1円の値打ちもない」――。これがこのフレーズが意味するところです。この硬貨が赤い色なのは銅でできているからですが、年配のアメリカ人は「オレたちのころはもっと赤かった」と言います。ひょっとして今では銅と何かの合金で造られているのかも知れません。
How to use:
- He believes in Jane’s talent and bought her painting.
- He did? He doesn’t know her painting is not worth a red cent.
- ジェーンの才能を信じて、彼は彼女の絵を買ったのよ。
- ほんと?彼女の絵なんか一文にもならないことを知らないのね。
Further Study:
1セント硬貨が「ペニー(penny)」なら、5セント硬貨は「ニッケル(nickel)」と呼ばれます。10セント硬貨は「ダイム(dime)」で25セント硬貨は「クオーター(quarter)」。滅多に見ることのない50セント硬貨のことは「ハーフ・ダラー(half dollar)と言います。「ゴールド・ダラー(gold dollar)」と呼ばれる1ドル硬貨もあるはずですが、まだ1度もお目にかかったことがない。そんなことはともかく、1セントの値打ちしかないものを10個集めたところで、所詮は10セント。そんなところからa dime a dozen(1ダースで10セント)と言えば「ありふれた人やモノ」の比喩になります。「ひと山いくら」ということですね。
You want to quit? Go ahead. Actors like you are a dime a dozen.
(辞めたい?ああ、いいよ。君程度の俳優なら他にいくらでもいるから)
Books like this are a dime a dozen.
(こんな本なんかひと山いくらだよ)
コスモポリタン・インスティテュート(CI)