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- 危機を乗り越えるリーダーの思考プロセス
組織・チームを動かすリーダーは、予期せぬ変化により売り上げ見通しが立たない中でも、
日々意志決定を行い、組織を成長へと導かなければなりません。
そのような中、このような課題をかかえていませんか?
・将来の予測がつかない中で、どのような意思決定をすべきかわからない
・コミュニケーションが希薄化し、組織・チームのメンバーが思うように動いてくれない
稲盛経営哲学は、幾多もの経営危機を乗り越え、企業をさらなる成長へと導いた経営者の哲学です。そこには、すべてのリーダーがいま改めて学ぶべき“危機を乗り越える思考プロセス”を見出すことができます。
本講座では、「心の経営」「フィロソフィ」「自律的モチベーション」「エフェクチュエーション」の4つの観点で、先が見通しにくい中、リーダーが組織を成長へと導くために必要な以下の要素を稲盛経営哲学研究センターの講師陣から学びます。
・経営環境の変化に柔軟に対応できる意思決定の軸
・組織やチームが一丸となり前に進むための環境の醸成
・今切実に求められている「働き方改革」「SDGs実現のための仕組みづくり」への示唆
全4回の講義に加え、フィロソフィ経営を取り入れ組織を動かした経験を持つゲストスピーカーを迎えた交流会を開催いたします。(4科目一括申込の方が参加対象)
組織のメンバー一人ひとりの力を最大限に引き出すにはどうすべきか、同じ志を持つリーダーが議論し合う学びの場へ、是非ご参加ください。
※WEB会議システム「Zoom」の用いてのライブ配信を予定しています。各回見逃し配信のご案内も行う予定です。
※3回以上の講義に出席された方には、立命館大学 稲盛経営哲学研究センターと日経ビジネススクール共同による修了証を発行します。
本講座の特徴
立命館大学 稲盛経営哲学研究センターについて

以下のような特徴的な考え方・手法が評価されています。
・「心の経営」…短期的な利益ではなく、社会・従業員の幸福を追求することで組織成長につながるという考え方
・「全員参加経営」…「アメーバ経営」と呼ばれる、社員全員が経営に参加する意識を持つ仕組みを作り、一人一人の自己実現が組織成長に結びつくという経営
・「人生方程式」…「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という考え方。特に、「考え方」の成否が結果を大きく左右すると言われており、この「考え方」を変容させることが、組織の力の最大化につながる。
稲盛経営哲学研究センターでは、経営学・心理学など様々な視点から稲盛経営哲学を研究し、これからのビジネスに欠かせないリーダーとしてのあり方・考え方・スキルを探索しています。
詳細:http://www.ritsumei.ac.jp/research/riprc/

概要
- 検索番号
- P2202987
- 開催日
- 2022年9月29日(木)~10月27日(木)
- 会場
- オンライン講座
- 定員
- 100名程度
- 受講料
- 49,500円(税抜き45,000円)
- 申込期間
- 2022年5月17日(火)~9月26日(月)
- 主催
- 立命館大学 稲盛経営哲学研究センター、日経ビジネススクール
【第1回】危機を乗り越え成功を導くリーダーとは~「心の経営」に学ぶ、リーダーのマインドセット
9月29日(木)19:00~21:00
- 受講料
- 15,400円(税抜き14,000円)
- 申込期間
- 2022年5月17日(火)~2022年9月22日(木)
【第2回】試練を乗り越える原動力の生み出し方~「フィロソフィ経営」に学ぶ、持続的に成長する組織
10月6日(木)19:00~21:00
- 受講料
- 15,400円(税抜き14,000円)
- 申込期間
- 2022年5月17日(火)~2022年9月29日(木)
【第3回】組織利益と部下の幸福を両立するモチベーション・マネジメント~心理学視点で考える「自律的モチベーション」
10月13日(木)19:00~21:00
- 受講料
- 15,400円(税抜き14,000円)
- 申込期間
- 2022年5月17日(火)~2022年10月6日(木)
【第4回】VUCAの時代におけるリーダーの突破力~稲盛経営哲学とエフェクチュエーション理論における「思い」の重要性
10月20日(木)19:00~21:00
- 受講料
- 15,400円(税抜き14,000円)
- 申込期間
- 2022年5月17日(火)~2022年10月13日(木)
【交流会】理論から実践へ
10月27日(木)19:00~21:00
- 会場コメント
- 講義を4科目一括でお申込みいただいた方のみご参加いただけます。
プログラム
~「心の経営」に学ぶ、リーダーのマインドセット
講師:青山 敦氏(立命館大学テクノロジー・マネジメント研究科 教授)
新型コロナウィルスによる世界的パンデミックやロシアによるウクライナ侵攻など、予想もしなかったことが突然起こりビジネスに大きな影響を与えるVUCAの時代にあって、日々迫られる意思決定に悩み、迷っているリーダーが多いのではないでしょうか。このような事業環境下にあっては、従業員がその力を極限まで発揮し一丸となって臨機応変に危機に向き合う、そんな組織が必要です。組織はそのリーダーの「器」以上のものにはなりません。リーダーの人格、生き方、考え方や思いが、組織や集団のあり方を決める。――京セラ・KDDIを創業し、倒産したJALをわずか2年8か月で再上場させた稲盛氏の経営哲学には、現代のリーダーが危機の中でも自信をもって行動するための指針を見出すことができます。また、それは野中郁次郎一橋大学名誉教授のワイズリーダーシップなど最新の経営理論の指し示すところでもあります。本講義では、「人間としての正しさ」を意思決定の軸として、その考え方を浸透させることで危機に強い柔軟な組織を作る「心の経営」を紹介しながら、危機を乗り越え成功を導くためのリーダーのマインドセットについて考えます。
【第2回】 試練を乗り越える原動力の生み出し方
~「フィロソフィ経営」に学ぶ、持続的に成長する組織
講師:依田 祐一氏(立命館大学 経営学部/大学院経営学研究科 教授)
経営学において、持続的に成長する企業は、実際は単に右肩上がりで直線的に成長するのではなく、企業業績の面からも幾多の試練・危機を乗り越えながら、成長していると指摘されます。つまり、企業が持続的な成長をするためには、企業変革が求められます。
本講義では、この変革の局面において、いわゆる試練を乗り越える原動力としての「企業理念」や「フィロソフィ」の有効性に着目します。JAL・京セラミタ社の企業再生の事例研究に基づく、アメーバ経営と呼ばれる全員参加経営の実践や、従業員を大切にするフィロソフィ経営に基づく企業変革のマネジメントをもとに、試練を乗り越えるためにどのように組織の原動力を生みだすことができるのか、一緒に考えていきたいと思います。
【第3回】 組織利益と部下の幸福を両立するモチベーション・マネジメント
~心理学視点で考える「自律的モチベーション」
講師:山岸 典子氏(立命館大学グローバル教養学部 教授)
働き方改革やテレワーク拡大が進み、環境がダイナミックに変化するビジネスの世界で、仕事の成果を出し続けるためには、能力や役割の認識、そして何よりも、一人ひとりが自分事として仕事に取り組むための「自律的モチベーション」(考え方)が大きなカギとなります。
稲盛経営哲学には「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という考え方があります。各要因は0–100点で、これが積でかかります。ここで「考え方」だけはプラス100点からマイナス100点まであり、「考え方」次第で人生や仕事の結果は180度変わってしまいます。
部下に自律的モチベーションをもって仕事に取り組んでもらうために、リーダーはどのように行動する必要があるのでしょうか。それを考えるためには、まずモチベーションとは何か、正しく理解する必要があります。
本講義では、自律的モチベーションを心理モデルから科学的に理解し、なぜ組織において重要なのか、またどのようにして生み出すことができるのかを解説します。さらに、自律的モチベーションが人の幸福感情と密接に関係していることを、ポジティブ心理学や脳科学の知見から解説し、組織利益と部下の幸福を両立するマネジメントとは何か、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。
【第4回】 VUCAの時代におけるリーダーの突破力
~稲盛経営哲学とエフェクチュエーション理論における「思い」の重要性
講師:樋原 伸彦氏(早稲田大学大学院経営管理研究科 准教授)
VUCA(Volatile:不安定な、変化が大きい、Uncertain :不確実な、Complex:複雑な、Ambiguous:分析できない、曖昧な)の時代と言われている現代。その中でビジネスを進めていくリーダーは、どのような思考をもとに意思決定する必要があるのでしょうか。
経営学において、予測困難な時代の優れた起業家の思考プロセスとして「エフェクチュエーション理論」という方法論が知られています。本講義では、エフェクチュエーション理論と稲盛経営哲学の親和性、特に「思い(aspirations)」を中心に置く考え方を確認した上で、VUCAな社会経済環境下でリーダーが自らの「思い」を抱き、それを組織の中で実現していく経路を考えます。
より具体的には、①競争よりも利他(協力) ②予測よりもコントロール ③将来の収益よりも足元のコスト ④不確実性は恐れずに活用する などのリーダーが新たに獲得すべきマインドセット(経営ロジック)を説明します。講義を通して、VUCA時代の苦境にリーダーが立ち向かうための、一つの武器を皆さんにお伝えします。
【交流会】理論から実践へ
ゲストスピーカー:國友尚氏(アソビジョン株式会社 代表取締役) 参加講師:青山敦氏、依田祐一氏、山岸典子氏、樋原伸彦氏
同じ志を持つリーダーの皆様に、ご自身の考えを共有し合い、互いに学び合っていただく場です。講義を全4回一括でお申込みいただいた方にご参加いただけます。ゲストスピーカーに、KDDIの全社CX責任者としてフィロソフィ経営の考えを取り入れ組織を動かした経験を持つ國友尚氏を迎えます。國友氏の実体験に基づいたお話を伺うとともに、小グループに分かれてこれからの目標や課題について議論し、交流を深めていきます。全4回の講義の理解を実践へと繋げるためのステップとして、また、他の受講生や講師とのネットワーク形成に、是非この場をご活用ください。