活用事例
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「日経TEST」全国一斉試験を団体受験されている企業のトップに
経済知力を備えた人材育成の意義などについてお話をいただきました

管理職登用の条件に、
想像力・視点を高める社員の自分磨きも支援

亀田製菓株式会社 様

代表取締役会長CEO 田中 通泰 氏

代表取締役会長CEO 田中 通泰 氏

(たなか・みちやす)慶応義塾大法卒、1968年日本長期信用銀行入行。98年亀田製菓入社。
99年取締役、2003年取締役専務執行役員、06年社長、15年から現職。東京都出身。
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――日経TESTの春秋の全国一斉試験に毎回、法人として参加いただいています。社内での位置づけを教えてください。
 当社では課長以上の管理職への登用に、日経TESTで一定のスコアを取ることを条件にしています。営業の仕事も製造の仕事も、今までと同じようにやっていればよいという時代ではなくなりました。広い視野を持って自分の仕事を見直し、経済合理性のある判断をする必要があります。そのために必要な能力だと位置づけています。
もう一つ、当社は社員1人ひとりの自己成長をサポートする「KAMEDAチャレンジプラン」制度を設け、推奨する資格を取得した人に報奨金を支給しています。その中で、英語能力のTOEICと日経TESTについては、スコアに応じて報奨金を高くする仕組みにしました。毎年6月と11月の全国試験に受験する社員を公募し、受験料は全額、会社が負担します。経済知力を磨き、創造力・高い視点を築こうという意欲がある社員の「自分磨き」をサポートする狙いです。
――日経TESTのどのような点を評価されていますか。
 世の中で起きている経済の動きになじみ、何が起きているかに関心を持ってもらいたいという狙いにぴったりです。たとえば製造現場の社員なら、スーパーやコンビニでなど流通業界のニュースに関心を持ち、自分の仕事とどう関係してくるかを考える、といった問題意識です。日経TESTの受験をきっかけに、活字(新聞)に触れる習慣も着実に定着してきていると思います。
――御社は2030年度に国内米菓以外の売上高比率を50%以上にするなど「グローバル・フード・カンパニー」を目指した経営計画を推進されています。その戦略の中での人材育成に関する考え方を聞かせてください。
 当社は取締役会10人中6人を社外取締役が占めていますが、その社外役員からよく指摘されるのが、「計画は良いが、人材がついていっていない」という点です。グローバル・フード・カンパニーを目指すには海外事業のほか、健康を軸とした米菓以外の食品事業の人材も必要で、経験とニーズのある人材は引き続き、外部から積極的にとりいれたい。そういった人材と切磋琢磨することで、計画を実現できる人材が育成される。
 また、経営層に求める能力としては、当社のコーポレートガバナンス・ポリシーにも書いたのですが、「グローバル社会の中長期的な潮流をかぎ分ける」能力を重視したい。流れが速く、先行きが複雑になる中で、これからいちばん必要になる能力だと考えています。
※ 所属・役職・肩書きは取材当時のものです(2019年取材)
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競争激化の中で、社員の意識改革や
自己啓発を促すきっかけに

株式会社イムラ封筒 様

代表取締役社長 井村 優 氏

代表取締役社長 井村 優 氏

(いむら・ゆたか)慶応義塾大経卒、1987年日興證券(現SMBC日興証券)入社。93年イムラ封筒入社。2001年取締役、03年常務、11年専務、13年から現職。東京都出身。
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――春と秋の日経TEST全国一斉試験に毎回、多数の社員が受験していただいています。どのような狙いですか。
 イムラ封筒は、2018年7月に創業100周年を迎えた封筒製造の国内最大手で、ダイレクトメール向けなどの窓付き封筒に強く、業界唯一の上場企業です。ところが、いまや業界を超えた競争がどんどん厳しくなり、経済の仕組みを知らないと太刀打ちできないという危機感があります。その意味で、日経TESTで経済知力を測ることは重要だと思っています。
 私が社会人になった頃は、日経新聞を毎朝読んでから仕事に臨むのが当たり前でした。イムラ封筒に来て2000年代に役員に就いて経営の一角を担うようになってから、「新聞を読まないとダメだ」と社内に言って回ったのですが、はじめはなかなか浸透しませんでした。
 そのうち、2008年にリーマンショックがおきて利益が激減。新聞記事で日経TESTの存在を知り、「これを活用しない手はない」と膝を打ち、13年に社長に就任したのを機に、会社として集団受験するようにしました。
――具体的にどのように活用しているのですか。
 課長職・事業所長職相当の職位に上がるための要件にしています。500点以上取らないと昇格できないぞ、と発破をかけています。約900人いる社員の中で200人ほどは既に受けていると思います。
 顧客のもとに営業にいくにしても、経済の基礎知識がなければ相手にしてもらえない時代です。いまや競争相手は同業者だけではありません。さらに我が社は製造業から金融まで、顧客の幅がとても広い。このため、相手の業界のことがわからないと、話が続きません。
 日経TESTを昇格要件に据えたことで、勉強しなければいけない、自己啓発が必要だというマインドは高まったと思っています。
――日経TEST導入による社員の意識改革は、どの程度進んだと思っていらっしゃいますか。
 手応えを感じることが増えました。営業部隊のオフィスに行くと、机の上に日経新聞がおいてあるようになりましたし、「今日の日経に出ていましたが」と話しかけてくる社員も出てきました。日経TESTによって触発される社員がますます増えるとよいと思っています。
 私自身がトップセールスをする際にも、よく紹介しています。経営者にとって、人材育成、人材教育の重要性は理解していても、何をしていいかわからないというのが共通した悩み。そこで、「日経TESTがあります」というとみな身を乗り出します。実際に法人の申し込みにつながった例も少なくないですよ。
――競争環境自体が激変する中では、求められる社員像も代わってくるでしょうね。
 顧客は、優良企業と伍して対等に話し合える人材を求めていると痛感します。これからは攻めの時代。一人ひとりの社員力が重要になります。自ら考え、付加価値がある提案、サービスを提供していけるかがカギになるでしょう。人事評価制度をガラス張りにして丁寧に評価し、きちんと報いていきたいと考えています。そういう評価の道具としても日経TESTを活用していきたいと思っています。
※ 所属・役職・肩書きは取材当時のものです(2019年取材)
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革新を担う人材づくり、
視野を広げる足がかりとして

株式会社岡三証券グループ 様

取締役社長 新芝 宏之 氏

取締役社長 新芝 宏之 氏

(しんしば・ひろゆき) 早稲田大商卒、1981年岡三証券入社。ハーバード大学ケネディ行政大学院修士課程修了。2001年取締役、04年常務、06年専務を経て14年4月に現職。東京都出身。
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――日経TESTは受験された社員の皆様の視野を広げることも目的のひとつです。社長も視野を広げることの大切さを強調されていますが、ご自分のビジネス経験も含め、考えを聞かせてください。
 私はアナリストを志望し入社、まずセクター(業界)アナリストとして、鉄鋼業界を担当しました。アナリストの仕事はいわば「鋭角的」で、その業界の人とはうまく話せるが、視野は広がらず、むしろ狭まる一方です。その視野が広がるきっかけになったのが、私にとっては留学でした。ハーバード大学で経済、経営、ファイナンスなどを勉強できたのが最初の転機です。そして帰国して暫く後、加藤哲夫専務(当時)の株式委託手数料自由化対策を検討するプロジェクトチームに参加。その後、1997年に加藤精一会長が日本証券業協会の会長に就任したため、政策秘書として、証券業界全体が直面する問題に取り組んだことで、視野が広がったと思います。
――「伝統と革新」がモットーとうかがっています。その意味するところは。
 伝統は、革新をするから守れるものだと思います。岡三証券の歴史は1923年の創業以来、90年を越えますが、ひとつのものを守り続けたから今のグループができたのかといえば、そうではありません。革新をすることでつくられる文化があり、革新がなければ伝統も守られません。それを人材にあてはめると、われわれが成長していこうと思ったとき、革新ができる人材でないと、伝統をつくっていくことができないと考えています。
――その中で日経TESTをどのように位置づけていますか。
 岡三証券では管理職になる前に、全員が受験しています。もちろん、日経TESTだけで視野が広がるわけではありませんが、そのための足がかりとして重要です。特に証券業界人にとって、日経TESTで高得点がとれる、しっかりとしたベースが必要です。日経TESTが題材とする知識や考える力はどの業界でも役に立つと思いますが、とりわけ証券業界にとってマストな知識だと思っています。
※ 所属・役職・肩書きは取材当時のものです(2015年取材)
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社員をレベルアップ、
中小企業経営者も活用を

株式会社アルプス技研 様

取締役会長 松井 利夫 氏

取締役会長 松井 利夫 氏

(まつい・としお)1943年生まれ。25歳でアルプス技研の前身である松井設計事務所を開設、81年株式会社、96年株式店頭登録、2004年東証一部上場。この間、社長、会長、最高顧問、2014年現職。内閣府「地域活性化伝道師」なども務める。著書に『逃げるな、驕るな、甘えるな!』(日経BP社)など。新潟県出身。
起業家支援財団のウェブサイト 
http://www.shienzaidan.or.jp/
※肩書は掲載時点(2015年9月)。19年2月に会長退任。創業者最高顧問。
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――日経TESTの全国一斉試験に毎回参加いただいています。どのような点を評価していますか。
 「企業は人なり」はどの会社も同じでしょうが、技術者派遣の当社の場合、とりわけ人が資本です。本人のレベルを上げるのはもちろん、上司もそれに見合った見識を持つ必要がある。その点、日経TESTは、アルプス技研という狭い範囲でものを考えるのではなく、グローバルな視野で、経済から政治、社会常識も含め、広い範囲が出題されており、社員全体のレベルアップに役立っています。
――社内の教育システムの中ではどのように位置づけていますか。
 昇進・昇格のための試験のひとつです。当社の教育は、知的な力も含む業務的な力と、人間形成・精神面での器を大きくする両輪で進めています。会社の理念などについては別途、独自にテストを作っています。初級に受かれば係長、中級で課長、上級で部長という形で、両輪の片方を日経TESTが担っています。一人の人間がビジネスマンとしてやっていくには、知性、感性、理性が必要です。三つとも身に付けていることが、「イノベーションリーダー」の条件で、どれが欠けてもリーダーとしての条件が不足していることになります。
 昨年、会長に復帰して以降、業績も配当もボーナスも大きくアップしました。そのときキャッチフレーズとして掲げたのが「大変革」で、号令をかけたのは私ですが、リーダーがそれぞれの事業部単位でどのような大変革を起こすのかの目標を掲げて実行しました。
――2007年に「起業家支援財団」を設立、理事長として起業家や中小企業の育成に取り組まれています。日経TESTの中小企業での活用について考えを聞かせてください。
 上場を果たし、多少のキャピタルゲインも得てそれを有効に使おうと考えたとき、「自分に出来るのは自分が歩んできた道を後世に伝えることしかない、経済を発展させるには産業の振興が必要で、産業の振興には経営者・社長を育てる必要がある」、ということで設立したのが起業家支援財団です。
 中小企業を伸ばすのは、社長です。従業員10人~20人、年商が1~2億円くらいではだめで、年商50億円を超えることを目標にしてほしい。私もそうでしたが、最初はまず「山椒は小粒でぴりりと辛い」で、独自性や創造性を磨き、ぴりりと辛い企業になろうという気概で取り組めば、小粒から少しづつ、大きくなる。日経TESTを、社長も受けてみることを薦めます。自分の力はこんなものかと自覚すれば、その企業は伸びると思います。
※ 所属・役職・肩書きは取材当時のものです(2015年取材)
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顧客に密着、
ビジネスチャンスをつかむ力に

ローム株式会社 様

代表取締役社長 澤村 諭 氏

代表取締役社長 澤村 諭 氏

(さわむら・さとし)立命館大理工卒、1977年にローム入社。2005年取締役、07年常務、09年代表取締役専務を経て10年4月に現職。京都府出身。
※肩書は掲載当時(2015年9月)。18年6月に社長退任。相談役。
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――社長は技術系のご出身ですが、営業を長く経験し、顧客のニーズを吸収し適切な提案をする力の必要性を強調されています。日経TESTもそのような力を育てるためお役に立っていると思いますが、どのように位置づけていますか。
 「経済知力」はお客様とのコミュニケーションをとる際、身に付けていることで会話の幅が広がり、より深くコミュニケーションする際に役立つと思います。日経TESTにはそのような役割を期待しています。
――事業のグローバル化や、すべてのものがインターネットにつながる「IoT」が進んでいます。御社の戦略上、あるいは日本のビジネス社会全体に必要な人材像についてうかがわせてください。
 我々の事業を取り巻く環境は激変しています。たとえば「IoT」にしても、モノがインターネットにつながるだけでなく、「インダストリー4.0」や「IIC」(インダストリアル・インターネット・コンソーシアム)といったデファクト(標準)化が競われている。そのとき、標準が決まってから対応するのでは、後れをとります。数多く開かれているコンソーシアムの中に飛び込み、キーマンとコンタクトできるような人材が必要だと考えています。
 この分野は決められた路線を動いているわけではなく、いま、世界中がまさに模索しているところです。我々のビジネスにこれからどういう影響があるか、どういうビジネスチャンスが出てくるのかを的確に把握する人材が必要です。
――仕事でぶつかる「壁」を乗り越える重要性も強調されていますね。
 仕事をしていれば必ず壁は立ちはだかるものですが、そのときまず重要なのは、その「壁」に対する情報を正確に持つことです。何が問題で、何が乗り越えられていないのか、その問題の本質を把握して、計画を立てることが必要です。精神的には「絶対にあきらめない」というマインドも重要です。2011年11月のタイの大洪水の際、当社の工場も浸水しましたが、2階以上の生産ラインを復旧させて水が引く前に「水上工場」として再開しました。こんな会社はほかになかったと思います。ダメージは大きかったのですが、1カ月ほどで製品供給を洪水前の水準に戻しました。これは「あきらめない」というローム全体のDNAのようなものだと思います。
――最後に、ロームが企業として目指すものを教えてください。
 常に革新的でありたい、と考えています。世の中はこれからますます変化します。その中でロームの強いところをより強くし、製品品質と経営品質を高めていきます。
※ 所属・役職・肩書きは取材当時のものです(2015年取材)
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