共同開催:日経ビジネススクール 日経デザイン
【重要なお知らせ】
新型コロナウイルスによる肺炎の国内での感染拡大を受け、受講生の皆さまの健康や安全面を第一に、共催者及び関係者間で考慮した結果、第2回(3月5日)・第3回(3月12日)の講義を延期させていただくことになりました。
今後感染の収束状況を鑑みながら、改めて第2回・第3回の開講日程を設定し、運営事務局(design-nikkei@nex.nikkei.co.jp)ならびに本サイト上にて皆さまにご案内いたします。
第1回をすでに終えた中での苦渋の決断となり、申し込まれた皆さまにはご迷惑をお掛けしますが、何卒ご理解とご容赦くださいますようお願い申し上げます。
日経デザイン
「システム×デザイン思考」で新事業構想力を身につける
現代はVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(不透明性)が高まり先を見通しにくい「VUCA」時代といわれます。その中で生き残るためには、過去の延長線上ではない未来を自ら生み出す姿勢、イノベーティブな発想で様々な課題を解決する能力が求められています。
新しいものを生むには、良い問いを立て、その問いに対して優れたアイデアで答えることが必要です。しかし、良い問いはどのように立て、「良さ」をどのように評価するのでしょうか。さらに、アイデアを現実の仕組みとして構築するにはどうすれば良いのでしょう。
そうした疑問に答えるアプローチの一つが「システム×デザイン思考」です。
システム×デザイン思考は、イノベーション創出に有効とされる「デザイン思考」に、論理的・体系的な特徴を持つ「システム思考」を組み合わせて、新しい価値を生むアイデアを創出し、その実現のための仕組みを構想する、慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)独自のアプローチです。
言わば、創造性を発揮させる右脳的な思考と、価値の実現を効率的・効果的に導く左脳的な思考との両方を掛け合わせたアプローチであり、複雑な現状の打開を目指す新事業の構想に適しています。
本講座では、このシステム×デザイン思考を全3日間の実践型ワークショップを通じて学びます。専門家のファシリテーションによるグループワークや、成果を出している企業担当者による講義を通じて、課題発見から解決に至る思考の流れを体感し、「新事業構想力」を身につけます。
受講対象者
- デザイン思考など、発想法の習得に興味のある方。特に、アイデア創出のための新しい手法やアプローチを学びたい方
- 新事業の構想に興味はあるが、実践のアプローチが難しいと感じる方
- イノベーティブなアイデアで社内変革を推進したいと考えている方、また、そうした役割を組織から期待されている方
- 課題設定やアイデア創出の技術に磨きをかけたい方
- 新事業構想を行なっているが、新たなアプローチを身につけ効果・効率を高めたい方
プログラムの特徴
1システム×
デザイン思考がわかる
システム×デザイン思考の基本的な考え方を理解できます。本講座では、新事業構想で特に重要となる「問いの設定」「アイデア創出」「実現手段の検討」の技術を学びます。
2アイデア創出の思考
プロセスが学べる
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の講師陣が、システム×デザイン思考をベースとしたアイデア発想のプロセスを解説します。単なる思いつきで発想するのではなく、アイデアを生み出す思考の流れを設計し、求められるアイデアを効果的・効率的に得るアプローチを体感します。
また、VISITS Technologies社が提供するイノベーション創発クラウドサービスideagramを使いながら、科学的にアイデアを評価する手法も体験します。
3先進事例がわかる
良い問い、良いアイデアから生まれた先進事例を知ることができます。Day1とDay2の間には、イノベーティブな事例を見つける課題を通じて、先進事例の「良さ」を適切に指摘し説明する技能を高めます。
4ワークショップで身につく
与えられたテーマに対してグループで課題を探り出し、アイデアを生み、提供価値を考えるワークを3回の講義を通じて行います。他の受講者や講師とのディスカッションを通じて実践力を高めます。
5新事業構想を目指す
多様な受講者との
ネットワークができる
新事業構想の実践には多様な意見を取り入れることが重要です。講師をはじめ、企業の垣根を超えた受講者同士で情報や経験を共有できます。
システム×
デザイン思考とは?
「目的志向・全体俯瞰・構造化」を特徴とするシステムズエンジニアリングを土台に、「人間中心・多様性の活用・どんどん試す姿勢」を特徴とするデザイン思考をより発展させ、新価値創造の効果・効率を高めるアプローチです。アイデアを偶然「思いつく」のではなく、狙ってイノベーティブに考えるためのアプローチと言えます。
ideagram とは?
VISITS Technologies社が開発したイノベーション創発クラウドで、デザイン思考をベースにアイデアの価値や人のアイデア創造力・目利き力を単なる多数決によらず、定量化するオンラインセッションです。
これにより、イノベーションを起こしやすくなることに加え、今までアイデアの吟味にかけていた時間を大幅に削減できます。
本講座では、ideagramを使ってアイデアの評価を行い、受講者が創出したアイデアのイノベーティブさを客観的に把握します。
コーディネーター
Thinking outside the box
多様性を活かして、思い込みの外の答えを見つけ出す
イノベーションを起こすための方法として、デザイン思考が注目されています。本講座では、デザイン思考だけでなく、システム思考も掛け合わせ、「システム×デザイン思考」を実践している慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科で教育・研究・実践してきた講師を招き、今まであまり知られていなかった考え方をやり方をみなさんと学んでいきたいと思います。VUCAな時代だからこそ、複雑な問題を把握する「システム思考」と今までにないイノベーティブなアイデアを創出する「デザイン思考」が今までにない複雑な問題を解決するために必要です。

白坂 成功 SEIKO SHIRASAKA
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。東京大学大学院修士課程修了(航空宇宙工学)、慶應義塾大学後期博士課程修了(システムエンジニアリング学)。大学院修了後、三菱電機にて15年間、宇宙開発に従事。「こうのとり」などの開発に参画。技術・社会融合システムのイノベーション創出方法論などの研究に取り組む。2008年より慶應義塾大学大学院SDM研究科非常勤准教授。2010 年より同准教授、2017年より同教授。2015年12月〜2019年3月まで内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)のプログラムマネージャーとしてオンデマンド型小型合成開口レーダ(SAR)衛星を開発。

広瀬 毅 TSUYOSHI HIROSE
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特任助教、合同会社JudgePlus 代表。慶應義塾大学環境情報学部卒業。富士通パソコンシステムズにてプログラマーとしてキャリアをスタートし、富士通株式会社を経て、電通ワンダーマンにてアカウントプランニング部部長兼ストラテジックプランナーを務める。
2016年3月に慶應義塾大学大学院SDM研究科を修了後に、合同会社JudgePlusを設立。システム思考とデザイン思考を中心に社会に新しい価値や価値の変化をもたらすプロダクトやサービスを考えるための方法論を教えることや、企業の新規事業創出やマーケティング活動の支援を行っている。また、SDM研究科でのミラノサローネプロジェクトのリーダーや、横浜・東京・埼玉の高校にてアイデア創出の授業を担当している。
プログラム
システム×デザイン思考を活用した新事業構想のアプローチを体感。
多くの知見、先進事例を学べます!
※プログラム内容、講師は都合により変更になる場合がございます。予めご了承ください。
第1回 2020年2月26日(水)10:00~18:00(9:30開場)
イノベーティブな問いを立て、アイデアを考える
ねらい
- 「イノベーション」を生み出す「イノベーティブ」な考え方とは何かを理解します。
- 「システム×デザイン思考」の基礎を学びます。
- イノベーティブな思考を生み出すチームビルディングの方法を学びます。
- ideagramとは何か?実際の使用例についてチームビルディングを使って学びます。
- イノベーティブに考える手法とマインドセットについてワークショップを通じて学びます。
概要
第1回では最初に慶應SDMが長年研究と実践を繰り返してきた「システム×デザイン思考」の基本的な考え方を学びます。その後に、イノベーティブに考えるために行うべきチームビルディングの方法を学び、併せてideagramをチームビルディングの中で実際に使ってみることでその活用方法を学びます。チームを組んだあとで、ワークを通じて「良い問いを立てる方法」「アイディエーション方法」を学びます。最後に宿題となる「イノベーティブなもの探し」の方法を理解します。
カリキュラム
Part 1:慶應SDM流「システム×デザイン思考」とは?
【講義】 VUCAな時代に求められるシステム×デザイン思考
Part 2:ideagramの紹介
【講義】ideagramとは? 【ワーク】ideagramを使ってみる
Part 3:チームビルディング
【講義】チームビルディングの考え方とやり方 【ワーク】演習:チームビルディングを体験してみよう
Part 4:イノベーティブな問いを見つけ出す
【講義】良い問いを立てるには? 【ワーク】HMW(How Might We)を使って良い問いを立てる
Part 5:アイディエーション
【講義】自分たちのHMWを使ってアイデアを考える
- 【ワーク】
- アイデアブレスト
Part 6:事前課題の説明
【講義】イノベーティブなもの探しとは?期待される効果の説明
*内容は一部変更する可能性があります
*Day2までの課題が出されます
講師

中田実紀子
慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 特任助教
Office DeMI代表。慶應義塾大学大学院SDM研究科において、システム×デザイン思考に基づく授業などを担当。企業でのイノベーティブなアイデア発想のためのワークショップなども開催している。システム×デザイン思考を用いて中小企業の課題解決や事業戦略構想を考える。研究テーマは、システム×デザイン思考を用いたナイトタイムエコノミー活性化のフレームワークの構築。
第2回 2020年3月5日(木)10:00~18:00(9:30開場)
イノベーティブさを評価し、提供価値を見つけ出す
ねらい
- ソリューション先進事例と価値を実務者の話から学びます。
- 「価値」についての基本的な概念を理解すると共に、価値づくりをするための考え方とやり方を学びます。
- 単発での価値づくりではなく、システムとして持続的に価値を実現することについて、基本的な概念を理解します。
概要
第2回では先駆的企業の事例を実務者を招いてお話しいただきます。そのあとで、宿題である「イノベーティブなもの探し」を発表いただき、講師側からフィードバックします。また、チームでのワークによる価値導出および評価方法について学びます。最後に「イノベーティブなもの探し」のイノベーティブさをideagramを使ってフィードバックします。
カリキュラム
Part7:先駆的企業の事例
【講義】先駆的な取り組みをしている企業の事例
Part8:「イノベーティブなもの探し」フィードバック①
【講義】イノベーティブとは? 【ワーク】「イノベーティブなもの探し」で見つけたものとideagramを組み合わせてみよう
Part9:価値について考える
【講義】価値と提供価値と価値連鎖
- 【ワーク】
- 提供価値を考えるワーク
・Value Proposition (VP) ・Value Graph ・Customer Value Chain Analysis (CVCA)
・Wants Chain Analysis (WCA) ・Pugh Concept Evaluation
Part10:「イノベーティブなもの探し」フィードバック②
【講義】イノベーティブさを探す視点について 【ワーク】ideagramを使ったイノベーティブさのフィードバック
*内容は一部変更する可能性があります
講師

大浦 史仁
慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 特任助教
前職はシステムエンジニアとして流通系システムの企画、構築、運用を経験。 2015年に慶應SDMに8期生として入学し2017年に修了。現在、特任助教としてシステムズエンジニアリングやデザイン思考の講義やワークショップを実施。 研究内容は、概念モデルの作成手法、「良い問い」の立て方といったメソドロジーの構築が専門。 福岡県出身。
第3回 2020年3月12日(木)10:00~18:00(9:30開場)
アイデアを形にするためのアプローチを学ぶ
ねらい
- ソリューション先進事例と価値を実務者の話から学びます。
- システム×デザイン思考の基盤であるシステムズエンジニアリングについて学びます。
- システム×デザイン思考を現場で実践するため、本コースで学んだ手法を活かした思考の流れをデザインします。
- 3日間のコース全体を振り返ります。
概要
第3回では実務者による講演とワークショップを中心に進めます。講演では、データ・ドリブンに基づくスマートホームに関するソリューションをもとに、データを中心にした新しい生活空間のあり方についての考え方をデザイナーの田子学氏からお話しいただきます。そのあとで、システム×デザイン思考の基盤となるシステムズエンジニアリングについての基礎知識をグループワークを通じて学びます。次に、システム×デザイン思考で用いる各種手法を組み合わせ、自分たちの力で新規事業構想を得るための思考の流れをデザインします。最後に3日間のコース全体を振り返り、学んだ内容を整理します。
カリキュラム
Part11:先駆的企業の事例
【講義】先駆的な取り組みをしている企業の事例~MTDO 株式会社エムテド
Part12:システムズエンジニアリング
【講義】システムズエンジニアリングとは何か?
- 【ワーク】
- ・要求定義
・アーキテクチャ設計
・検証と妥当性確認の方法
Part13:自分たちの思考の流れをデザインする
【講義】思考の流れの設計 【ワーク】各種手法を使ったプロジェクトの流れの設計
Part14:まとめ
*内容は一部変更する可能性があります
講師

山崎 真湖人
慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 特任助教
研究テーマは、新規事業コンセプトを多視点で確認し改善させる手法の開発。企業内の様々な人が新規事業のアイデアを生み、実現に向けて着実に前進するための手法を開発している。このほか、企業・組織との共同研究(思考方法の開発、事業コンセプトの検討など)を担当。教育ではシステム×デザイン思考に関する授業に教員として参加している。
受講者の声
- デザイン思考というバズワードを分かり易く説明していただき概念について整理することができた。
- 世の中にある「デザイン思考とは?」というものを慶應SDMの視点でマインドセット、スキルセット、モードに体系化されてるのを聞けて良かった。
- 議論の結果を第三者に試したところ発想が異なっていたところが参考になった。
- 既存の枠にとらわれない考え方、やり方を実行するのはたやすいことではないと思うが、今後それを意識して行動したいと思う。
- 今まで表現するのをあきらめていた。自分もデザインしていいのだと思えるようになった。
開催概要
開催時期 |
2020年2月26日(水)、3月5日(木)、3月12日(木)[全3回]
Day1 2月26日(水)10:00~18:00(9:30開場)※終了後に懇親会を開催 |
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会場 | 大手町ファーストスクエアカンファレンス |
共催 | 日経ビジネススクール、日経デザイン |
定員 |
50名(先着順) ※最少開催人数あり |
参加料 |
300,000円(税別) 【1社2人目からの割引価格:210,000円(税別)】
※1社2人目からの割引適用は、1回のお申し込みで複数名を申し込まれた場合に限ります。 |
申込締切 |
2月19日(水) |
入金締切 |
入金締切日は、ご請求書に記載いたします。 |
お問い合わせ先 |
日経ビジネススクール システム×デザイン思考講座 運営事務局 |
免責事項
本講座の内容は、事前の告知なく変更を行う場合があります。 |