出世ナビ 記事セレクト

英文会計はこう読め

キャッシュフロー計算書見れば 経営者の意思がわかる 第8回 キャッシュフロー計算書の8つのパターン

 グローバル化の進展で、対外ビジネスをするときはもちろん、国内事業にからんでも英文会計の理解が必要な局面が増えている。財務3表を一体的に学ぶ勉強法を提唱する会計研修のプロ、ボナ・ヴィータコーポレーション代表取締役の國貞克則氏は、同じ勉強法が英文会計でも有効と話す。國貞氏に、この勉強法に則った英文会計の基礎を8回にわたって解説してもらう。最終回の第8回は、これまで登場してこなかったキャッシュフロー計算書の理解の仕方だ。

◇   ◇   ◇

■キャッシュフロー計算書の重要性が高まっている

 前回のコラムまでの財務分析は、貸借対照表と損益計算書をベースにしたものでした。私が提案する会計勉強法の大きな特徴の1つは、キャッシュフロー計算書が貸借対照表と損益計算書との関係の中で理解できるという点です。

 貸借対照表と損益計算書はセットで勉強するものです。試算表が2つに分かれたのが貸借対照表と損益計算書ですから、貸借対照表と損益計算書はセットで勉強しなければ意味がわかりません。しかし、キャッシュフロー計算書が貸借対照表と損益計算書との関係の中で理解できる勉強法にはお目にかかったことがありません。実は会計・財務の専門家の人もキャッシュフロー計算書に苦手意識を持っている人が少なくありません。

 わかりにくいイメージのあるキャッシュフロー計算書ですが、キャッシュフロー計算書からは、会社の状態、戦略、経営者の意思などいろんなことが読み解けます。

 さらにいえば、貸借対照表と損益計算書はいろんな前提や認識を元に作っていきますので、まったく同じ事業を行っていても違った貸借対照表と損益計算書になることがあります。例えば、まったく同じ資産を持ってまったく同じビジネスを行っているA社とB社があっとします。A社は減価償却に定額法を使い、B社は定率法を使ったとすれば、同じ事業を行っていてもA社とB社の利益は異なりますし、貸借対照表の数字も違ってきます。

 貸借対照表と損益計算書はその事業年度の正しい営業活動を表すためにいろんな前提や認識を元に作っていきます。ただ、その前提や認識が粉飾の温床になったりします。しかし、キャッシュフロー計算書は操作しにくい表です。なぜなら、キャッシュフロー計算書のボトムラインである現金の残高が、実際に金庫と預金通帳にある現金の残高と一致していなければキャッシュフロー計算書はどこかが間違っているからです。

 最近は金融機関が企業に要求する書類も、貸借対照表や損益計算書よりもキャッシュフロー計算書を重視するようになってきているようです。アマゾンの財務諸表を見ると、損益計算書や貸借対照表より前にキャッシュフロー計算書が掲載されています。これもキャッシュフロー計算書が重視される時代になってきたことの証でしょう。

  • 会計の基本がわかる・財務諸表マスター講座

    会計・財務の苦手意識を克服できる続きを読む

  • 管理会計マスターコースⅠ・Ⅱ

    業績管理から戦略策定まで、経営管理に必要な知識・ノウハウ続きを読む

  • 財務3表の「つながり」がわかる 財務諸表マスター講座 <オンライン講座>

    続きを読む

バックナンバー

NIKKEI STYLE

最新記事一覧

おすすめの講座

  • 日経からのお知らせ
  • NBSベーシック300
  • オンライン講座
  • 実践的MBA基礎講座2018
  • 日経緊急解説Live!
  • 日経ビジネススクール アジア
  • 日本版エグゼクティブ研究会
  • お気に入り登録&マイページ便利な使い方
  • 次代を拓く日経オオテマチ会議2018